先端に集中荷重が作用する片持ちはりのたわみ量と応力を紹介します。有限要素法ソフトの動作確認やソフトに入力する材料定数の単位系の確認などに使用してください。
図1に示すような,先端に荷重Pが作用する片持ちはりを考えます。

寸法は以下の通りとします。

ヤング率Eと荷重Pは以下の値とします。

まず断面二次モーメントIを求めます。計算はSI単位系で行います。長さは[m],力は[N],ヤング率は[Pa]を使います。また,有効数字は3桁で計算します。


最大の曲げ応力は,曲げモーメントMが最大となるA点で発生します。A点の曲げモーメントMは次式で求まります。

最大の曲げ応力σは次式で求まります。

上記問題を有限要素法で解いてみました。変位図を図2に示します。先端のたわみは,0.000795[m](0.795[mm])となりました。

はりの長手方向(X方向)応力分布図を図3に示します。A点は固定面上にあって固定面は応力特異点なので,ひとつ隣の節点の値を読取ることにします。58,944,977 [Pa](58.9 [MPa])となりました。

仮想仕事の原理 を追加しました。